中国海洋大学が中心となり開発した「10kW級組合せ型浮体式震動波力発電装置」がこのほど、青島市黄島区斎堂島の海域で稼働に成功し、試運転を開始した。これは中国の波力発電のアレイ化開発および利用の実質的な突破を示すものだ。新華網が伝えた。
中国海洋大学は、「同装置の開発は、中国国家海洋局海洋再生可能エネルギー専門資金の援助を獲得し、独自の知的財産権を持つ」と紹介した。
同装置はアレイ化開発の構想に基づき、中国近海の波力エネルギー資源の特徴に合わせ設計された組合せ型波力エネルギー収集装置で、伝統的な装置の「波が弱ければ発電できない、波が強ければ壊れやすい」という難題を解決した。
また同装置は波の強さの変化が激しい海域で、24時間自動制御発電が可能だ。自主開発した全自動オンライン制御・検査システムにより、100キロ離れた中国海洋大学から、稼働状況・運行性能などの遠距離モニタリングが可能で、無人化と遠隔操作を実現した。
中国海洋大学の史宏達教授が率いる研究チーム、装置の製造企業、海上施工企業が同装置を共同開発し、複数の国家発明特許・ソフト著作権を出願している。
史教授は、「海洋の再生可能エネルギーは、中国沿岸部における未来の重要な戦略的新型エネルギーだ。同装置の試運転の成功は、中国の波力エネルギー資源の低コスト・規模化利用の基礎を固める。同装置の試運転の経験により、中国海洋大学の研究チームは200kW級の大型波力発電装置を開発し、かつ斎堂島海洋エネルギー総合モデル拠点を通じ、島内の約300世帯にグリーンでエコロジーな、尽きることのない電力を提供する」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年1月23日