中国では09年に財政部が代理発行し、代理償還する地方政府債権をうち出し、13年には試験的に地方政府が自主発行し、同部が代理償還する地方政府債権をうち出した。今年は試行地域において地方政府が自主発行・自主償還する地方政府債権が初めて発行されることになった。このようなモデルの変遷により、地方政府の債権債権をめぐる自主権がコントロール可能な範囲で拡大された。たとえばこのモデルであれば、地方政府はより柔軟な委託方式や自主入札方式を利用して債権の発行者利回りを確定できるようになる。
同部によると、地方政府債権と地方政府債務は異なる概念だ。地方政府債権とは、通常は財政収入がある地方政府が発行する債権を指す。地方政府債務とは、地方政府が債務者である、支出が収入を上回ることによって形成された赤字の総和を指す。一種のストックの概念であり、明示的債務と政府が道義的に償還の責任を負う暗示的債務を含むという。
▽北京の施行例 今年の発行額は100億元突破か
北京市の財政部門によると、北京市が今年発行する地方政府債権の限度額は昨年よりも引き上げられて、100億元(約1631億円)を突破する見込みだ。だが同部門によれば、試行地域の政府債権は全国の銀行間債権市場や証券取引所の債権市場で取り引きされるべきもので、証書式国債のように直接個人に販売してはならないという。
同市は地方政府債権発行で調達した資金の大部分を、市民の生活に関わる分野や地方公共設備の建設に充てるとしている。社会保障対策としての住宅建設(保障性住房)、医療・衛生分野、地下鉄建設などに充てるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年5月23日