ラジオ放送「中国之声」のニュース番組「央広新聞」が伝えたところによると、阿里巴巴(アリババ)グループのファンド投資サービス(余額宝)といった資産運用商品が登場し、収益率が高まっていたが、ここ数日であっという間に低下して2日にはついに6%を割り込んだという。ネット資産運用の「お宝商品」たちは、高収益時代に別れを告げるのだろうか。
余額宝のサイトをみると、下の方にある7日間のデータを年率換算した収益率(以下同じ)のグラフは一直線に低下し、関連の通貨ファンド「天弘増利宝」は2日に5.9710%まで低下し、昨年12月26日以来の6%以下となり、1月の高い水準に戻ることはなかった。
今年1月1日から12日にかけて、余額宝の収益率は過去最高を記録し、12日間連続で6.7%を超えたが、13日から緩やかに低下を始めた。余額宝だけではない。微信理財通、百度百賺といったネット資産運用の人気商品も収益率が低下している。たとえば李財通関連のファンド「華夏財富宝貨幣基金」は1日の収益率が6.068%、百度百賺の複利計算版の関連ファンド「嘉実活期宝貨幣基金」は2日の収益率が6.0570%で、6%を割り込むのは時間の問題となった。
「お宝商品」がこれまで高収益を実現できたのには訳がある。昨年下半期、銀行が資金不足に陥り、これを背景として余額宝をはじめとするネット資産有用商品は普通預金の金利(0.35%)を20倍近くも上回る収益率をうち出し、急速に顧客を獲得した。だが今年に入って銀行の資金需要が低下し、銀行間取引金利が低下し、これにともなって「お宝商品たち」の収益水準も徐々に下がってきた。多くの業界関係者の見方によると、今年上半期にはネット資産運用商品は高い収益率を維持することが難しくなる。銀行はしばらくは高い利息で預金をかき集める必要がなくなり、資金面でゆとりがある。また監督管理政策がまもなくうち出される見込みで、ネット資産運用商品はますます大きなリスクに直面することが予想されるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年3月3日