湖北省図書館では、経済、政治、文化、社会などから毎回1つのテーマを選び、各界の専門家を招いて講義を行うイベント「長江講談」が週1回行われている。6日午後に行われた「長江講談」では、歴史学者として名声が高い武漢大学人文社会科学部の馮天瑜教授がゲストスピーカーとして出席し、「科挙制度は、国内外の人々から、『中国五大発明の一つ』と称えられている。中華民国建国の父・孫文(孫中山)も、西洋の官僚制度は、中国の科挙制度を模したものだと指摘している」と話した。科挙の起源や影響に関する説明や、「中国古代の5番目の大発明」として称えられていることなど、多くの市民が、新鮮な驚きをもって、馮教授の話に聞き入った。楚天都市報が伝えた。
以下、馮教授の談話内容。
科挙制度の最も重要な機能は、「一般市民が、自身の努力や素質を頼みに、社会の上層部に入ることを可能とし、社会各層の間の風通しを良くする」ことにある。また、科挙制度の発明は、製紙術、羅針盤、火薬、活字印刷術の発明と同様、世界近代制度文明の発展に大きく貢献する結果となり、多くの国が科挙制度を手本としている。
現代社会に眼を転じると、科挙制度は現行教育制度の骨幹となっており、科挙の精神は、我々が堅持し、さらに改善していく価値を備えている。科挙のような公平で開かれた人材選抜制度は、富裕層二代目や高官二代目にとっては、「コネをあてにしたくてもできない」システムだ。
たとえば、大学入試では、推薦入学の比率を高めれば、特権がのさばり、大学入試の公平性が崩れる恐れがある。よって、今の中国では、推薦入学制度を推進することはまだまだ不可能だ。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年7月7日