付き添いなしで搭乗した少女が、地上の母親とビデオ通話を行う |
航空機に搭乗した人が、高い空の上でネットサーフィンを楽しむことは、もはや夢ではなくなった。23日午前、上海発北京行き東方航空MU5101便は、通信衛星を利用した地空ブロードバンド通信によるインターネットサービスの試行を国内で初めて実施した。広州日報が報じた。
「もしもし!ママ?今、飛行機に乗っているの。私の声が聞こえる?」――。23日午後、このMU5101便は高度1万フィートの上空を飛行していた。水平飛行に入ったあと、機内Wi-Fiサービスが可能となり、付き添いなしで1人で搭乗していた6歳の女の子、茅軒瑋ちゃんは、客室乗務員に導かれ、タブレット端末を利用して、北京で彼女を待っている母親と機上ビデオ通話を行った。機上から、地上にいるお母さんの画像が見え、お母さんの声が聞こえるのが嬉しくてたまらない芽ちゃんは、画面のお母さんに向かって歌を歌いはじめた。
東方航空「地空ブロードバンド通信」プロジェクトを担当している牛翔氏は、「今回の初試行では、亜太6号衛星を利用し、KUバンド信号を通じて、機上ブロードバンド通信によるインターネット接続が実現した。電信ネットワークを直接利用して、民用航空機の乗客は、ゲーム・娯楽、ニュース、ビジネス、リアルタイム通信、株取引など基本的なネット接続ニーズを満たすことができる。また、地空ビデオ通話、機上オンライン動画視聴などの機能も備わっている」と説明した。
牛氏によると、現時点で、機内の通信速度は理論上、50Mbpsに達することが可能だが、飛行テストによると、高度1万メートルの上空を飛行中のエアバス機の機内における実際の通信速度は、最大32Mbpsという。
注意すべきは、飛行中に携帯電話の電源を入れることは依然禁じられており、機内でWi-Fiネットワークに接続可能な機器は、タブレット端末とPCに限られるという点だ。試行終了後の通信費の徴収方法については、東方航空は、「まだ具体的なプランは確定していない」とした。技術を提供している中国電信集団衛星通信有限公司の佟世栄・副総経理も、「通信費の徴収方法については、航空会社側と相談の上決定する」としている。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年7月25日