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オバマ大統領の「中国フリーライダー論」に物申す

人民網日本語版 2014年08月13日16:33

 米国のオバマ大統領はこのほど米紙ニューヨークタイムズのインタビューに答え、イラク問題について「中国は過去30年間、フリーライダー(ただ乗り、国際問題の解決などに貢献しない存在)だった」と語った。米国の大統領が、「中国はフリーライダーである」との見解を示したのはこれが初めてだ。(文:華益文・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 オバマ大統領のこの発言は、西側諸国の代表的な対中世論だ。しかし、このような言論は事実からかけ離れており、偏った見方で、公正ではない。

 過去30年間の中国と世界を振り返ってみると、中国は「ただ乗り」していたのではなく、「戦略的チャンスをつかんだ」のだと言える。ここ数日、中国では鄧小平氏の生誕110周年を記念するドラマが放送されており、1976年~1984年に中国で発生した歴史的転換が描写されている。鄧小平氏は、転換点にあった中国を「戦争と革命」の時代から「平和と発展」の時代へと移行させ、中国はここから改革開放の道、中国の特色ある発展の道を歩み始めた。これは中国が自ら行った戦略的選択であり、中国はこのために大きな努力をし、顕著な成果を上げた。決して「ただ乗り」の結果ではない。

 中国は戦略的チャンスをつかみ、世界にも大きな貢献を果たした。世界は、中国の発展という高速列車の「ただ乗り」を享受した。まず第一に、中国は大きなトラブルを起こさず、13億人の人口を抱えながら安定と発展を維持し、地域および世界に幸福をもたらした。第二に、中国経済は多くの国家の経済をけん引し、世界経済の重要なエンジンになった。第三に、中国には既存の国際体系を覆す意図はなく、各地でトラブルを煽ることもなかった。国際秩序に対する、段階的な改革を主張しただけだ。第四に、中国は世界にますます多くの国際公共財を提供するようになった――。すなわち、中国が既存の世界秩序の利益を享受しているだけで、責任とコストを負担することを拒否しているといった言論は、明らかに公正さに欠ける。

 冷戦後の世界で、米国はその強大な実力を盾に国際ルールを制定し、地域的な係争を処理してきた。その国際社会における役割は、全く無意味だったわけではないが、論争の的にもなった。米国の対外政策と戦略は往々にして、混乱を鎮めるどころか、むしろ面倒を引き起こすものだった。中国は「ただ乗り」するどころか時には被害者になり、米国が残した問題の尻拭いをさせられることもあった。

 米国は自由貿易を声高に主張し、中国が購入した巨額の米国債がもたらす利益を享受しておきながら、中国の対米貿易黒字や人民元レートについては不満を漏らし、中国の在米投資に障害を設けている。米国は、テロ対策の国際協力を呼びかける一方で、中国に対してはテロ対策問題でダブルスタンダードを突きつけている。

 米国が発動したイラク・アフガニスタンの戦争について、中国は反対の立場をとっている。これらの戦争で残された問題は、解決した問題よりもはるかに多く、中国はこれらの国で投資する上で、大きなリスクを背負った。しかし、投資は両国の安定に役立ち、中米両国にも利益をもたらした。東南アジアでは、中国は善隣友好とFTAの実現を推進し、タイとカンボジアの国境紛争解決などを支援してきた。長きにわたり、中国は米国の前を走っていたのだ。米国が最近になって始めた「リバランス」、「アジア回帰」こそ「ただ乗り」だ。米国は当該地域における主役の座につこうとし、議題を設置し、南中国海を撹乱し、地域協力と一体化に悪影響を与えた。

 過去30年間にわたり、中国と世界(米国を含む)の関係は、本質的には互恵・協力・ウィンウィンの関係であった。誰がただ乗りしたなどという問題は存在しないはずだ。中国の発展は世界と切り離せず、自国だけでなく世界にも利益をもたらす。中国は世界に深く溶け込んでおり、世界に大きな影響を与えている。オバマ氏の「中国はフリーライダー」という言葉の裏には、米国の傲慢さと横柄さ、「米国だけは特別」という優越感がにじみ出ている。オバマ氏は最近「ロシアは何も製造できない国」と語ったが、これも同じだ。米国はそろそろ他国を尊重することを学び、中国の発展に順応するべきだ。(編集SN)

 「人民網日本語版」2014年8月13日

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