ネット上で風光明媚な観光地の写真を探し、フォトショップ(写真加工ソフト)を使い我が子の画像を貼り付ける。あるいは、中国最大のオンラインショッピングサイト「淘宝網」にアクセスし、有名観光地のご当地工芸品やシャオチー(軽食)を検索する。これらを全てやり終えると、親は子供を「旅行に連れて行った」ことになる。荊楚網が報じた。
〇フォトショップは親にとって「最強の武器」
夏休み、読者はもう旅行に出かけただろうか。旅行写真や旅行の想い出の品を見せるなど、さまざまな方法で「楽しいひと時を公開する」ことは、江城小学校で秋学期が始まる時の「恒例イベント」となっている。今年の夏休みはまだ終わっていないが、多くの保護者は、親同士のQQ群(チャットQQのグループ機能)で、「旅行の思い出公開」を競い合っている。
5年生になる石さんの息子は、保護者のQQ群で、同級生が美しい景色や特産グルメの写真をアップしているのを見て、心の中に「嫉妬心」がむらむらと湧き上がり、母親である石さんに、旅行に連れていってほしいとねだった。しかし、現実には、石さん一家は新居に引っ越したばかりで、経済的なゆとりはなく、一家そろって旅行に出るなど到底無理な話だった。
石さんは、職場の同僚と雑談した際に、フォトショップで写真を加工する方法があることを教えてもらった。それを用いて子供を「旅行」に連れ出してやれば、子供の小さな虚栄心を満足させることができる。石さんはただちに画像加工会社を探し、10元(約166円)で息子の桂林観光の合成写真を作ってもらった。「その写真を保護者のQQ群にアップした時、息子はすごく晴れやかな顔をしていた」と語る石さん自身は、嬉しいなんかなれなかった。