米調査会社サンフォード・C・バーンスタインと自動車のポータルサイトAutohomeが最近実施した調査によると、中国の消費者5万人のうち、日本車の潜在顧客の48%が「フルサイズセダンを買うなら、ドイツ車を考える」と答えた。
日本車は「古臭い」
1999年、ホンダは中国でアコード(雅閣)を発売し、それからの10年大ヒットを記録した。しかし、最近は販売が伸び悩んでいる。アナリストは、「これは、日本車の中国における課題の縮図。ほとんどの日本車に、消費者を魅了する特徴がなくなっている」と分析している。
コンサルティング会社・Automotive Foresightの張豫・総経理は、「アコードがあまりに大ヒットしたため、ホンダは手を加えることを恐れた。しかし、フォルクスワーゲンの『パサート』やゼネラルモーターズの『ビュイック・ラクロス』と比べると、アコードは古臭い」と指摘している。
ホンダの統計によると、今年の1-7月、アコードの販売台数は約30%減少した。その理由について、ホンダの広報担当は、「定価が高いこと」を挙げている。アコードの中国での販売価格は18万元(約300万円)だ。
中国市場において、スポーツ用多目的車(SUV)は前途が明るい。しかし、同分野において、日本車は競争力を失っている。Automotive Foresightのデータによると、日本車の同市場におけるシェアは、09年の46%から21%に減少した。一方、ドイツ車の同シェアは過去5年の間に0から18%に上昇した。
若者にターゲットを絞る日本の自動車メーカー
成長の速度が緩まったことにより、「今年、中国での販売台数を20%増やしたい」としていたトヨタとホンダは目標達成が難しくなっている。現状からすると、トヨタの販売台数はわずか9.8%増、ホンダは6.9%増にとどまっている。