中国科学院の地質学者は実地調査により、雲南省の地震被災地である紅石岩村の堰止湖、および周辺の主要被災物の基本的な特徴と形成の原因を初歩的に特定し、堰止湖の緊急リスク排除に技術面から支援を提供した。中国科学報が伝えた。
中国科学院・水利部成都山地災害・環境研究所(以下、同研究所)の災害救助専門家チームは、魯甸県火徳紅鎮の排水溝付近で、今回の地震の典型的な活断層を発見した。現場調査と断層のズレの調査により、この活断層が紅石岩村の地崩れと王家坡村の地滑りの主因であることが明らかになった。王家坡村の地滑りと、牛欄江の堰止湖の形成原因となった地崩れは、この断層の北側と南側に位置する。
同研究所の山地災害・地表過程重点実験室副室長の胡凱衡氏は8月12日、記者に対して、「魯甸県の地震は紅石岩村の堰止湖、甘家寨、王家坡の大規模な地滑りを誘発した。空間的には、8−9度の傾斜の範囲、および河谷に集中的に分布している。被災地では頻繁に雨が降っており、局地的に豪雨、地崩れ、地滑り、土石流などの二次災害が時折発生している」と述べた。
胡氏は、「現状を見る限り、二次災害による死傷者は少ない。危険が存在する地域の調査を完了したが、降雨が被災地の道路交通に深刻な影響を及ぼしている」と述べた。
中国科学院の地質学者は8月10日、現地の関連部門と協力し、地震によって生じた大きな裂け目の処理を完了、36世帯・100人以上の住民の安全を脅かしていた危険を取り除いた。3本の裂け目は魯甸県火徳紅村に位置し、長さは約1キロ、幅は約70センチ、深さは約1メートルに達した。中国科学院の専門家は要請を受け、迅速に現場に駆けつけ、緊急の応急処置を施し、被災地住民の危険を回避し、現地政府と住民から高く評価された。
胡氏は、「この裂け目は比較的大型で、かつ現地の人口密度が高めとなっている。現在の措置は応急措置がほとんどで、今後さらなる措置を講じる可能性がある」と語った。
同研究所の屋外作業はほぼ終了しており、今後はデータ収集・分析により、被災地の地質運動と自然災害の関係を研究することになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年8月14日