長期的にみれば、中国経済には発展に向けた3つの強みがある。1つ目は、中国は大国型経済国として、広大な後背地を擁し、国際市場に過度に依存する必要がないという強みだ。2つ目は、中国経済は追いつき追い越せで学習型の経済であり、先進国から新しいビジネスモデルや技術を学び続けることができるという強みだ。3つ目は最も重要で、中国経済は80年代末頃の日本と異なり、引き続き体制刷新の原動力を備えているという強みだ。
中国が社会に対する政府の総合的なガバナンス能力を引き続き改善させ、法制度の効率を高め、金融システムの効率を改善させていくことができるなら、長期的な成長の見通しは相当なものになる。試算によると、中華人民共和国の建国100周年にあたる2049年には、中国の一人あたり平均GDP(PPPで計算)は米国の70~75%に到達し、経済規模は米国の3倍前後になる。この分析に基づき、現在の中国経済が抱える一連の困難は一時的なものであり、中国は今、一連の適切な措置を取って経済成長ペースの低下に対応するだけの底力がある。なぜなら、中国は未来の速い経済成長ペース、およびこのペースと歩調を合わせて上昇する国の財政力を通じて、経済成長に関わる現在の一連の社会的コストを補うことができるからだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年8月29日