(2)国際社会は人民元に対して自信を持っている
米国のシンクタンク、ピーターソン国際経済研究所が昨年発表した報告書によると、米国・欧州経済の回復が遅れる中、人民元はますます主導的な地位を占める参照通貨となりつつある。今や、韓国・インドネシア・マレーシア・シンガポール・タイなど7カ国の通貨は、人民元との相関性が米ドルとの相関性を上回っている。1つの国が強大であるかどうかは、その国の経済規模と実力だけでなく、国際社会がその国の通貨に対してどれだけ自信を持っているかで決まる。中国は政治が安定しており、経済も持続的な発展を続け、政府はマネーサプライを効果的に制御している。世界には、人民元に自信を持つだけの十分な理由がある。
(3)国際社会は中国経済に対して自信を持っている
人民元への自信は、中国経済への自信から来るものだ。年初以来、米国のQE縮小に伴うドル高および、中国の経済構造調整、成長率の鈍化といった様々な要素の影響で、中国経済はやや減速し、人民元レートは一時下落が続いた。世界にも中国経済が衰退するという論調が現れた。しかし実際は、中国経済は決して「悪化」しておらず、成長率の低下は構造調整と、成長の質向上に向けた自発的な措置がもたらしたものだ。中国の対外貿易は安定的に増加し、国際収支も基本的にバランスが取れている。人民元がこのまま下落し続けるという条件は存在しない。このため、長期的な元安になることはないだろう。タイ紙「アジア日報」の銭豊・副社長の言葉の通り、「中国経済は安定的で健全な発展というすう勢を保ち、雇用を十分に保証しただけでなく、インフレも効果的に抑制した。中国政府の経済管理力、リスク対応力は非常に高い。世界経済は不確定要素に満ちているが、中国経済は大船のように、激しい風と波の中を早いスピードで前進している」のだ。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年10月17日