中国極地研究センターが28日の記者会見で明らかにしたところによると、間もなく開始される中国第31次南極科学観測において、中国は初めて南極に衛星測位システム「北斗」の基地局を建設する。新華網が伝えた。
同プロジェクトの責任者、黒竜江測量地理情報局の上級エンジニアの呉文会氏は、「第31次南極科学観測では、同僚の朱李忠氏と共に南極の長城基地付近で、観測環境・地質条件・電力供給施設などの基地局建設の条件を満たす場所を選び、基地付近の条件に基づいて北斗システムの基地局を建設する。同時に北斗システムの受信機および補助設備の調整と取り付けを行い、関連データを入手する。さらに基地局を基礎とし、2台の北斗システムデータ受信機を使用し、長城基地付近のGNSS(全地球航法衛星システム)の地上制御地点の試験を実施する」と説明した。
中国が南極で北斗システムを使い関連データを取得するのはこれが初めてだ。南極における北斗衛星データの処理、マルチ衛星ナビゲーション座標の隙間なき連結、異なる基準・枠組みの整合性などの重要問題の解決に取り組み、中国独自の衛星測位システムの応用、南極における北斗測量基準の制定にデータと技術面の支援を提供する。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年10月29日