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400億元の基金が「イノベーション経済」を動かす (2)

人民網日本語版 2015年01月19日08:34

中国人民大学経済学院の方竹蘭教授は取材に答える中で、「財政で民間資本を動員し、両者が手を携えて立ち上がりの時期にある創業者に必要な支援を提供するのは、間違いなくよいことだ。政府が職能を行使する上でよりよいスタートだといえる」と述べた。

(2)社会の出資者に優先的利益分配

新基金の設立によって、財政資金による社会資本、民間資本の参入の効果的な促進をどのように確保するのだろうか。専門家の間では、「市場化された運営、政府の速やかな退出、社会の出資者に対する優先的な利益分配など一連の対応措置が、双方が『上手に手を結ぶ』ための着実な保障になる」との見方が一般的だ。

アナリストは、「2009年にスタートした新興産業創業投資計画や各種の政府の資金援助プロジェクトに比べ、今回の新基金は運営面で市場化、専門的、公開性といった特徴が目立ち、行政による干渉が減り、新興産業の早期・中期や創立期にあるイノベーション型企業にターゲットを絞ってサービスを提供し、創業者と社会資本、民間資本に利益を譲渡するものとなる。こうした重要な特徴が新基金に強い吸引力をもたせることになる」と指摘する。

方教授は、「オリジナルのイノベーションは若い人の直観、個性、興味、夢、情熱といった『特別なインスピレーション』に基づくもので、政府はこうしたインスピレーションの情報をとらえることができなかった。よってイノベーションを支援するには計画・プロジェクト型ではだめで、市場が必要になる。また現在の運営が完全に市場化された民間ベンチャー投資は功を急ぎ利益を焦ることが多く、立ち上がりの段階にある創業者に必要な支援を提供することができず、このことが市場の柔軟性を相当程度損なってきた。新たに設立された基金は市場化された運営、政府の利益譲渡といった方法でこうした矛盾を補い、社会全体が速やかに前進し、企業・イノベーションを支援するという活き活きした局面を形成することが狙いであることは明らかだ」と話す。

北京大学経済研究所の蘇剣常務副所長は、「資金を使用する際は『有償での使用』の原則を踏まえるよう注意し、支援対象のベンチャー企業が財務を拘束するメカニズムを強化して、基金の使用効率を高めるようにする必要がある。これと同時に、民間資金の出資者には事前に必要なリスク提示を行い、権利と責任の分担について明確に説明しておく必要がある」と注意を促す。


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