〇頭部を温かく、胸・背中・脚も冷やさないように
大寒の時期は、大変寒く、寒邪(寒さによる毒気)が人の体内に侵入しやすいため、血流が悪くなり、血管や筋肉・神経が硬くなる。冬に脳血栓や心筋梗塞などの脳・心臓血管障害、関節痛、風邪などが起こりやすいのはこのためだ。この時期は、身体を温かく保つことが極めて重要になってくる。
漢方では、「頭部は、体内の陽の各経路が集まる場所であり、心は陽の経路である胸肺を貫き、冷えは脚から発生しやすい」と言われている。このため、頭部、胸・背中、脚は重点的に保温を心がけなければならない。加齢により陽の気が少なくなった高齢者は、特に注意すること。外出する際には、帽子を着用して頭の冷えを防ぎ、重ね着を1枚増やして背中が冷えないように努め、保温性の高い靴を履くこと。また、常に温かいお湯で足を温めると良い。