社員の足を洗う焦一CEO |
春節(旧正月、今年は2月19日)が近づく中、各企業が様々な年末ボーナスを支給し、その豪華さを競っている。不動産や高級車、スマートフォンをプレゼントするといった「伝統的」な年末ボーナスのほかにも、びっくりするようなボーナスもある。広東省広州市のモバイルインターネット企業・微聚は3日、年末ボーナスの一環として、「社長や上層部が社員の足を洗う」という活動が行われた。中国新聞網が伝えた。
同社の創業者兼CEOの焦一氏は、袖をまくると、迷うことなく両手をお湯の入ったタライにつっこみ、社員の足を洗った。足をきれいに洗い、タオルで拭き、社員が靴を履き終えると、焦一氏は別の社員の前にしゃがんで、足を洗った。少なくとも5人の社員が焦一氏に足を洗ってもらった。
社長に足を洗ってもらったプログラマーの張顕紅氏は「普段は手の届かない存在の社長がしゃがんで、自分の足を洗ってくれた。少し落ち着かない気もしたが、嬉しかった。子供のころ、両親に足を洗ってもらったことがあるが、大人になってから他の人に足を洗ってもらったことはない」と語った。
焦一氏は社員の足を洗う理由について、「IT業界の人はいつも長時間イスに座って仕事をし、徹夜も頻繁で、健康管理がおろそかになる場合が多い。足を洗うことは、誰もが簡単にできる最も簡単な健康法」と指摘、さらに「全ての企業の社長や上層部が社員の前にしゃがんで足を洗えるわけではない。社員のことを心から家族と思っていなければできないこと。社員を家族と思っていれば、足を洗うのは当たり前と思える」と語った。
現場で様子を見ていた人は「人材を引きとめるために社長も必死だな」と冗談を言い合った。
統計によると、2015年、全国の8割以上の企業が年末ボーナスを支給すると答えた。春節前後は転職のピークともなるため、年末ボーナスをどのように支給するかは、企業にとって頭の痛い問題だ。社員への気持ちを現金で示すか、それとも別の物で表現するか、その形は様々だ。
微聚は「足を洗う」ボーナスの他に、通常のボーナスも支給する。優秀な社員へのボーナスの額は6万元(約115万円)に達するという。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年2月5日