北京で「単独二孩(夫婦の一方が一人っ子の場合、2人目の子供の出産が認められる)」政策が実施されてから今年2月21日でまる1年を迎えた。しかし、2人目出産の申請数は、予測を下回っており、出産ラッシュとはなっていない。また、「未年生まれは縁起が良くない」という中国の伝統的観念の影響を背景に、同市の産婦人科の診察数は1月と2月、昨年同期比19%減となった。 北京日報が報じた。
今年2月28日の時点で、2人目の出産申請数は3万4098件。うち、3万2315件の手続きが終わっている。1カ月当たりの申請数は2000-3000件。
手続きが終わっている申請者のうち、25歳以下の女性が全体の0.48%を占める155人。26-30歳の女性が全体の23.04%を占める7445人。31-35歳の女性が全体の56.79%を占める1万8351人、35歳以上の女性が19.69%を占めた。
2人目出産の申請数が予測を下回り、出産ラッシュとはなっていない。同市衛生・計画出産委員会は、同政策の実施により、同市で生まれる新生児は5年間で累計27万700人(年間5万人以上)増加すると予測していた。しかし、同市統計局や国家統計局の北京調査総隊が最近発表した、「2014年全市人口発展動向報告」によると、2014年の北京市の新生児数は20万8千人。同政策実施による、新生児の急増は発生していない。
同市の産婦人科病院によると、今年1月と2月、診察数が前年同期比19%減となった。今後数カ月に生まれる赤ちゃんの数は明らかに減少する見込みという。医師は、「未年生まれは縁起が良くない」という中国の伝統的観念の影響を受け、今年の出産を避ける人が増えていると分析している。
同市衛生・計画出産委員会の鐘東波・副委員長は、「子供がほしいという願いを持ち、実際の行動に移すには一定の時間が必要。同政策実施による影響が数字になって現れるには、3-5年かかる。そのため、当委員会は、毎年平均少なくとも新生児が5万人増加するとの予測に基づき、今後も業務を進める。今後3年で、北京の各級助産機構は婦人科のベッドを1000床増加させる」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年3月11日