人民元の対ドル中間レートは今週、3日連続の上昇となった先週に引き続き、急速な上昇傾向を保っている。これに対しては、中国経済はデフレが加速しているのではないかとの報道もある。このほど、消費者物価指数(CPI)の上昇率は全体的に低下し、生産者物価指数(PPI)は36カ月連続でマイナスとなっている。では、中国経済はデフレ時代に突入したのだろうか。国際商報が伝えた。
アナリストによると、中国の物価指数が低い水準にあるのは、国内の経済構造調整も原因だが、外部からの輸入デフレによる影響もある。だが経済構造調整が加速され、実体経済への政策面からの支援が強化されることで、中国経済は来年には底を打って回復に向かうものと見られる。
▽デフレではなく段階的な低迷
「現在の低迷は段階的なものにすぎず、デフレと経済成長の減速はイコールではない」。中国経済がデフレに入ったかについて、首創証券研究開発部の王剣輝・副部長は国際商報の記者の取材に対し、現在の中国経済は段階的な低迷状態にあるにすぎないとの見方を示した。
市場では昨年から、中国経済が「デフレ時代」に入ったのではという声が高まっている。今年の両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)閉幕後、海外メディアはこの問題を李克強国務院総理に直接投げかけていた。デフレに対する注目度の高さがわかる。