スーパーマンのように、暗闇でも物が見えるようになることは、もはや夢物語ではなくなっている。バイオハッカー(大学や研究所に頼らず、自宅などで生物学的 研究を行う個人研究者)がこのほど暗闇での視力を増す目薬を開発し、実験に成功した。被験者の男性は夜でも、昼のように世界をはっきり見ることができた。環球網が伝えた。
生物化学の専門家、ガブリエル・リシナ氏は自ら被験者になり、「Chlorin e6」と呼ばれる液体を点眼投与した。これは、深海でも目が見える深海魚の眼にも含まれる成分で、クロロフィルの一種だ。リシナ氏によると、目薬をさした直後、液体が融解する前に目がぼやけて見えたため非常に不安になったという。しかし投与から1時間後に視力が回復し、かつ真っ暗な環境においても50メートル内の人と物を見分けることができた。一般人の夜間の識別率は、わずか33%のみだ。
研究者は今後、設備の整った実験室内での試験を継続する。試験が成功すれば、この製品は軍事行動もしくは過酷な状況における救助活動などで活用されるかもしれない。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年4月7日