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日本の「つくる会」はいかに歴史をねじ曲げているか (2)

人民網日本語版 2015年04月09日09:18

 藍氏はこれについて、「こうすれば(犠牲者の)人数はぐっと少なく見える」と指摘する。藍氏はさらに、日本政府の「侵略の定義が定まっていない」「歴史の判断は歴史家に任せるべきだ」といった言い方は、実質的に責任を逃れるものだと批判している。

 安倍首相は第2次内閣の組閣にあたって、右翼の政治家と言われる下村博文を文部科学大臣に任命した。藍氏は、この任命自体が一つのシグナルであり、安倍首相が歴史教育や公民教育などの学校での教育から着手し、自らの信奉する歴史観の植え付けを行おうと考えたことの証拠だと指摘する。「安倍首相は熱狂的なナショナリストであり、『大和民族優秀論』の信奉者であり、こうした理論を次の世代に教え込もうとしている。また安倍首相は、先の戦争が正しかったと主張して初めて、憲法改正や軍備拡大を進め『普通の国』になるという路線に道を整えることができる」

▽歴史の書き換えを目論む日本右翼

 「日本社会の保守化と右傾化に伴い、日本は、歴史上の自らの暗い過去を隠そうと必死になってきた。なぜならこの過去は、日本の右翼勢力が主張する大和民族優秀論と矛盾するからだ」と藍氏は語る。

 教科書の中から戦争の罪の記述を取り除こうとする日本政府の行動は、1980年代から始まった。日本文部省は1982年6月の教科書検定で、日本が中国侵略戦争を幾度も行ったという史実の記述に注文をつけ、「華北侵略」を「華北進出」と修正したとして批判の的となった。2カ月後、国際世論の圧力を受け、当時の内閣の閣僚はこれを「訂正」する声明を出した。

 だが藍氏によると、日本の一部の右翼メディアは現在になっても、この「侵略」にかかわる記述の変更が行われたことを認めていない。

 21世紀に入ってから、日本の教科書問題は悪化している。最も注目されるのは、「新しい歴史教科書をつくる会」によって編纂された歴史教科書である。

 この右翼団体の教科書は皇国史観を信奉し、殖民統治と侵略戦争を行った責任を根本から否定し、「太平洋戦争」を「自存自衛」「アジアの解放」「大東亜共栄圏の建設」のために行った「正義の戦争」と標榜している。2001年4月、この教科書は文部科学省の検定を通過した。その後、4年ごとに行われる教科書検定で、この教科書には何度も「青信号」が出されてきた。


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