中国と英国の研究者が共同開発した新型ナノ塗料は、汚れをはじく「蓮の葉」のような表面を材料に持たせることができ、さらに摩耗や掻き傷までも自己修復できる。米サイエンス誌はこのほど、この研究成果を掲載した。新華網が伝えた。
美しい蓮の葉は泥の中でも汚れることはなく、蓮の葉から落ちる水滴は表面に付着したほこりや細菌を洗い落とす事ができる。これは蓮の葉が持つ「超撥水表面」によるものだ。過去20年に渡り、蓮の葉に似せた数々の超撥水表面が開発されてきた。しかし様々な制限により、大規模な実用化は実現されていない。
同プロジェクトの指導員、大連理工大学卒の陸遥氏は、「既存の超撥水表面の多くは、油汚れにより撥水性を失ってしまう」と述べた。陸氏らのチームが発明した塗料は、フッ化された二酸化チタンナノ粒子で、耐水性が高い。しかしその他の防水塗装と異なり、この塗料は摩耗が生じた場合も、油に触れた場合も効果を発揮できる。高い耐摩耗性を持つため、ガラスの表面に塗れば紙やすりで何十回こすっても、表面の超撥水性を維持できる。そのためこの塗料は衣料品や自動車などの、さまざまな材料に使用できる。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年4月10日