中国国家麻薬撲滅委員会副委員長兼同委員会弁公室室長の劉躍進氏は、11日に開催された国家麻薬撲滅委員会全体会議において、「2014年末の時点で、中国全国で登録された麻薬常習者は累計295万5千人に達したが、実際の常習者は1400万人を上回ると推計される」と語った。このうち、合成麻薬の常習者が急増しており、登録者数はすでに145万9千人、年平均増加率は36%に達し、累計登録者数は、伝統的な麻薬の常習者を初めて上回った。新華網が伝えた。
劉氏は、「ここ数年、ヘロイン常習者の増加スピードは減速傾向にあるが、基数がかなり大きく、再び麻薬に手を出す確率が高く、抑制難度も高く、社会に深刻な危害を及ぼしている。合成麻薬常習者の低年齢化、麻薬汚染地域の拡大化、麻薬の種類の多様化がエスカレートしていることから、自殺・自傷行為、暴力・殺人事件、自動車事故、人質事件などの凶悪事件や事故が頻発するようになった」と指摘した。
2014年、全国で麻薬使用によって逮捕された容疑者は、前年比30.2%増の延べ88万7千人、強制隔離・治療処分となった麻薬常習者は同12.4%増の26万4千人。各コミュニティに麻薬依存からの回復援助が命じられた常習者は延べ19万7千人、実際にコミュニティで依存からの回復を果たした元常習者は延べ4万5千人、回復後3年以内、再び麻薬に手をつけなかった元常習者は100万9千人に達した。
2014年、全国の麻薬撲滅部門は、「100都市麻薬撲滅合戦」を中心とした、薬物供給源の遮断、麻薬製造・販売の取り締り、重点麻薬汚染地域の粛正、オンライン麻薬犯罪の撲滅、麻薬原料植物の栽培禁止など各種特別活動を全面的に展開し、過去にない成果を上げた。全国で14万6千件の麻薬犯罪事件を摘発、69トンの麻薬を押収、16万9千人の容疑者を逮捕した。「100都市麻薬撲滅合戦」の実施により、全国各地で摘発された麻薬犯罪事件は85.5%、逮捕された犯罪容疑者は92.2%、押収された麻薬量は44.9%、それぞれ増加した。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年5月13日