ドラマ全体の重要なメッセージは、女性はいかに強くなり、自信を得るかということだ。実際、ここで出されている答えは、1つだ。それは、グループを結成し、集団で成長していくというもの。こうすれば、女性は自分自身を守りながらも、男性からの尊敬を得られる。ドラマを見ながら、いろいろと考えたが、中国の女性の状況は日本よりも恵まれている。中国では、比較的年配の女性が社会で差別を受けるようなことはめったにない。ただ、家庭の在り方が変わりつつある現在、ますます多くの女性が働かなくなっていった時に、必ずこのような問題が現れることだろう。例えば、家庭内暴力の増加や「家の醜聞は外に漏らさない」という伝統が一部の女性たちを苦しませるに違いない。このような状況下で、「問題のあるレストラン」を見ると非常に役立つだろう。
ドラマの10話目では、古いマンションの屋上にあるレストランがビルの家主の反対を受け営業停止に追いやられてしまう。見ていて、嬉しかったのは、レストランの従業員がこの不幸な知らせを聞いても投げやりになることなく、情熱的で誠実な態度で最後の1人の客まで接待したことだ。最終的にわずかな利益が出たという知らせを聞いた時、メンバー全員が喜びの声を上げた。メンバーたちが気にかけていたのは、お金ではなく、自分が何を学べるかだったからだ。もともと極度の対人恐怖症であるシェフの千佳は、「人に優しくすれば、自分にも優しくなれる。人のことがわかると、自分のことがわかる。人の笑顔を好きになれば、自分も笑顔になれる」と語った。なんて鋭い教訓だろう。そして、これこそが人を奮い立たせるキーワードだ。