持続的円安進行は、高級アクセサリ市場に大きな影響をもたらした。ある統計データによると、円安の影響で、新品の高級ブランドバッグの値段が1割から2割上がり、中古品市場の価格にも「つれ高現象」が起こり、店頭商品の価格は約15%跳ね上がった。
石原社長は、「私の友人でも、何度も使っていないブランドバッグを売り払い、その後、新たにバッグを購入する人は非常に多い。新作を持つことができ、お金の節約にもなる。日本には、ぜいたく品を専門とする鑑定士という職業がある。彼らのような専門家がいることで、日本の高級中古品市場は大変成熟している」と述べた。
〇人気が高い「中古品」
日本の若者たちの間では、かなり以前から、「中古品」を買うことが一種の流行になっている。日本では、1980年代末から1990年代初めにかけて、ぜいたく品市場が大いに盛り上がったバブル絶頂期を経て、バブルが弾けて不景気になり、ぜいたく品の消費は大いに落ち込んだ。人々は当時購入した「コレクション」を売り出すようになった。この時期、日本国内で中古ぜいたく品を取り扱う店舗は、約1千店から1万店以上に膨れ上がった。世界で最も成熟した、最も正規の、コストパフォーマンスが最も高い、規模も最大の中古品市場が日本に誕生したと言えよう。多くの廃盤商品が、日本にだけあり、それらの収蔵価値はとびきり高く、将来値段が上がる可能性が極めて大きい。特に、廉価で高品質の品物は、モノの価値が値段をはるかに上回っていた。
早稲田大学2年生の林達さん(仮名)は、次の通り話した。
「中国国内の中古ぜいたく品ショップで売られているのは、ほとんどがわずか数年前の型番のものだ。一方、日本の中古ショップでは、10年前から20年前の型番の商品が揃っている。アンティーク全盛の今、日本の中古ショップの商品は、欧米で販売されているものに全く見劣りしないものばかりで、選び抜かれた良質の商品が並んでいる。商品価格については、格安と言っても過言ではない」
デザイナーの黄歴氏は、以下のような見方を示した。