上海張江ハイテクパークでこのほど開かれた、世界レベルの深海生物科学応用センターの設立に向けた調印式で発表された情報によると、中国初のすべての水深に対応できる「深淵科学技術流動実験室」が2016年より使用開始となる。同実験室は上海海洋大学深淵科学技術研究センター、上海彩虹魚深海科技株式有限公司が共同開発したもので、水深1万メートル級有人潜水艇「彩虹魚」を中心とし、すべての水深での潜水が可能な3台の着陸機、1台の無人潜水器、1台の有人潜水器、1隻の4800トン級海洋調査船(母船)が配備される。これにより中国の深海調査能力が、世界トップクラスになる。科技日報が伝えた。
世界の海洋関連業界では、水深6500メートル以下の海域が「深淵(アビス)」と呼ばれている。深淵の海溝は世界に26存在し、その面積は米国本土を上回る。人類が深海生物資源を系統的に発見・研究するためには、適切な深海設備、安全かつ先進的な作業型の流動実験室が必要だ。科学者はこの実験室により、26の海溝の系統的な科学調査を実施し、貴重な深海資源のサンプルを手にし、深海生物DNAデータベースを構築することができる。これにより一連の深海生物科学、深海地質・資源科学の研究が実施できるようになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年6月25日