中国外交部(外務省)の華春瑩報道官は29日の記者会見で「中国はフィリピン側が事実を無視し、善悪を逆転させ中国側に対する不当で根拠のない非難をしていることに強烈な不満を表明する。フィリピン政府が南中国海問題を大げさに宣伝し、両国国民の対立を煽動するやり方を懸念している」と述べた。
――フィリピン外務省、大統領府報道弁公室、報道局がこのほど共同で製作した『自由』と題する全3話のタガログ語の記録映画では「中国がフィリピンの領土と資源を少しずつ侵略している」とされている。
これを受けて華報道官は「フィリピン側は、ミスリードや欺く手段によって同情を引こうとし、『被害者』という見せ掛けの姿を作ろうとしている。しかし、歴史は否認できず、事実もねつ造できない。フィリピンが南中国海で拡張政策を取り、中国の主権の権益を侵したため、両国間の南中国海に関する紛争が起こった」と表明した。
華報道官はまた「フィリピン政府は両国関係と地域の平和や安定という大局から、平和を求め、発展を図り、協力を促すという時代の流れに沿い、両国国民の共通の願いに答え、両国国民の対立を挑発するような責任感のない行動を中止し、対話による紛争解決という正しい軌道に戻り、中国側とともに両国の伝統的な友好と地域の平和や安定を維持していくよう求める」と述べた。
中国国際放送部より 2015年6月30日