第2に、日本の職場では女性に平等なチャンスが与えられておらず、子育てと仕事の両立は難しい。2人の子どもを育てている東京の38歳の主婦は、「以前は建築会社で働いていたが、1人目の子を出産したとき、人事の責任者から、半年以内に職場に復帰できなければ、自主退職してくれ、代わりになる人を探すからと言われた」と話す。日本の女性の多くは、子育てと仕事のどちらかを選択するよう迫られている。
第3に、税金や社会福祉をみると、日本の女性は無収入または低収入であれば、夫がより多く補助金を受けられるようになっており、世帯全体の納税額も少なくなる。このことが女性が職場を離れる客観的な環境作りをしている。
現在、日本では労働力不足の問題が深刻化しており、日本政府は最近、女性の潜在力を重視するようになり、経済成長を促進する戦略的な中核に女性を据えようとしている。安倍晋三首相は2回目の登板で「女性カード」を大きくうち出したが、多くの人の目には単なる人気取りと映る。法政大学の武石恵美子教授は、「安倍政権の女性に関する政策には期待も大きければ、失望も大きい」と評する。日本の女性達のバラ色の世界には、長年にわたって形成された解決の難しい問題が潜んでおり、政治ゲームでこれを徹底的に解決することは難しい。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年8月6日