日本は高齢化と少子化がますます深刻になり、経済発展に影響するだけでなく、公的サービスにとっても問題になっている。そこでアジアの隣国の青年達に日本での就職という新たなチャンスが訪れ、日本も対外開放や人材招致の取組を進めている。「海南日報」が伝えた
▽日本の職場にいる中国人青年
東京の街角や地下鉄で黒っぽいスーツに身を包んだ若い女性を見かけたなら、その人は就職の面接に行くところだ。求職者は黒っぽいスーツを着るというのが、日本の就職面接での不文律だ。日本の職場は毎年、大規模な採用活動を繰り広げるが、雇用者が最も好むのはやはり卒業前・卒業間近の学生たちだ。
日本の雇用システムでは終身雇用が主流だ。雇用者は会社に対する社員の忠誠心を重視し、学校を卒業した人は人生初の就職先を大切に思い忠誠心を抱きやすい。忠誠心には2種類ある。1つは企業の社員に対する忠誠心で、会社はできるだけ社員を育て、社員の面倒をみる。新入社員に無料の社宅を提供したり、各種の研修や訓練を提供したりする。またどの会社にも正社員を対象とした各種の保険や年金の制度があり、必要なら社員の家族の保険・年金もある。もう1つは社員の会社に対する忠誠心だ。日本の社員は会社を家とみなす人が多く、自ら主体的に残業する光景は珍しくない。
日本で学び暮らす中国人留学生も、徐々に日本の労働環境に慣れていく。日本の各産業・各業界では、勤勉さ、細やかさ、効率が重視される。人が余り、お茶を飲んだり、新聞を読んだり、インターネットやゲームをして、だらだらと一日を過ごすという職場の風景はみられない。楽な仕事をしたいと考える中国人は、日本の職場では居場所がない。
日本の職場における仕事のきつさと企業文化に、一部の中国人は慣れることができない。日本の会社では同僚との人間関係は仕事上のつきあいにとどまり、中国のようなアットホームな雰囲気になることは難しい。中国の大学を卒業して東京の会社に就職した人は、職場の同僚とのよそよそしい関係にどうしても慣れないと話す。