金融情報を提供するSNLフィナンシャルの最新ランキングによると、世界五大銀行のうち、中国の銀行が4行を占めている。上位5行にランクインした中国の銀行がわずか2行だった数年前から、大きな変化が生まれたことになる。米メディアが伝えた。
5日付米CNN報道によると、本社を北京に置く中国工商銀行が、資産価値3兆5千億ドル(約437兆円)でランキングトップ。これは、英国のGDP総額を上回る数字だ。トップ5行のなかで、中国の銀行ではない銀行は、ロンドンに本社を置くHSBCのみ。HSBCは今年、いくつかランクダウンして第4位となった。米国の銀行の中で最高だったのは、はJPモルガン・チェース・アンド・カンパニーで第6位、資産価値は2兆6千億ドル(約324兆円)だった。
SNLフィナンシャルは、「米国の規定の違いから、米国の銀行の資産価値を計算する方法が、米国以外の銀行の計算方法とは異なっている。このため、事実に即して比較すれば、JPモルガンの順位はもっと上がる可能性がある」と指摘している。
中国の株式市場がここ数週間で暴落したため、中国金融業が苦境に立っている。また、中国の経済成長スピードが減速し、強大な製造業までもが縮小しつつある。それでもなお、中国の銀行は、世界の同業者に比較すると、成長を続けていると言えるだろう。
仏BNPパリバと三菱UFJフィナンシャルグループが、今年のトップ5行から外れた。自国の通貨下落、つまりユーロと日本円の対ドルレートが大幅に下落したことで、これら2行は巨大なダメージを被り、米ドル建ての資産価値が大きく下がったことがその原因だ。
SNLフィナンシャルが選んだ世界十大銀行:
1.中国工商銀行(中国)
2.中国建設銀行(中国)
3.中国農業銀行(中国)
4.HSBC(英国)
5.中国銀行(中国)
6.JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(米国)
7.BNPパリバ(フランス)
8.三菱UFJフィナンシャルグループ(日本)
9.バンク・オブ・アメリカ(米国)
10.バークレイ銀行(英国)(編集KM)
「人民網日本語版」2015年8月7日