中国工業・情報化部(省)による試験・認証を経て、中国の「可視光通信システムのコア技術の研究」が、このほど重大な進展を実現した。通信速度は50Gbpsに達し、HD映画1本を0.2秒でダウンロードできる速度となった。新華社が伝えた。
可視光通信は発光ダイオード(LED)照明の光を使うことで、光さえあればネット接続を可能にする、新型高速データ通信技術だ。中国の有名な情報専門家、中国工程院院士の鄔江興氏によると、将来的に大規模な可視光通信が実現されれば、すべての照明が高速ネットワークのホットスポットになるという。人々はバスを待つ間、街灯の下で数本の映画をダウンロードできるようになる。航空機や高速鉄道でも、LEDによりワイヤレスの高速ネットワークを利用できるようになる。
高速データ通信は、可視光通信の研究の焦点・課題の一つだ。解放軍信息工程(情報工学)大学の于宏毅氏が率いる研究チームは、光学・電気学を融合させた処理方法を採用し、可視光空間相互干渉高効率抑制といったコア技術を把握し、集積化・小型化設計および実現の段階に入った。同校は中国で早くから可視光通信技術の研究開発に従事していた研究機関で、2013年に中国初の可視光「国家ハイテク研究発展計画(863計画)」のプロジェクトを担当し、「中国可視光通信産業技術連盟」を発足した。3年以上の科学技術の難関突破を経て、「可視光テレビ放送」、「可視光新型ラジオ放送」、「可視光正確測位」といった応用モデルシステムの開発に成功した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年11月16日