安藤氏は長年お茶とともに生きる茶道に精通した人物だ。作品は簡素であって味わい深い風格で、中日両国の茶人に愛されてきた。茶器のデザインには独自の見解があり、「茶器の素材や工芸はみな茶器を生かすためで、それにこだわりすぎてはならない。美しい茶器は環境や空間と必ず調和がとれたものとなっている。そんな作品こそ真に力のある、多くの人に愛される作品だ」と考える。
中日のお茶文化の発展と展望をめぐって、木村氏は、中国茶は美味しいお茶を飲むことが目的で、日本の茶道は入れ方と茶席の空間環境作りに拘りがあると指摘する。両国文化の交わりが深まるにつれ、如何に茶席の空間を演出するか、どのような形式と心でお客をもてなすかといった面で、中国の茶人は日本の茶人に多く学ぶようになった。学んだものを中国のお茶の文化と融合し、発展を遂げてより多くの中国人がお茶を好むようになり、お茶を入れることで家族や友人に自分たちの愛情や友情を伝えるようになった。反対に日本のお茶は一部の茶人の趣味となった。今後中国茶と日本茶が結びついた新たな形式が誕生し、より遠くの地域と国に影響を与えることができればと語った。