2015年12月10日  
 

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衰えを知らない中国人の消費欲 「出格消費」が新たなブームに

人民網日本語版 2015年12月10日14:59

博報堂生活総研(上海)と中国伝媒大学広告学院が、「生活者“動”察2015」年度研究結果を北京にて共同発表した。博報堂生活研究総研の鐘鳴首席研究員は、「出格(しゅっかく)消費」という理念を打ち出し、消費行動の巨大な変化を分析、その変化に対応したマーケティング戦略を提案した。人民網が7日付で伝えた。

2013年に若者の価値観に対して提案された「創漩(そうせん)」、2014年にソーシャルメディアがもたらす変化に対して提案された「信蜂(しんほう)」の理念と異なり、今年の研究テーマは「中国の生活者の新しい消費行動」を巡って展開され、中国の消費者の日常生活における一連の新しい消費行動の観察を通じ、消費者特有の深層心理と今後の消費行動の方向性が示され、その上で、その新しい消費行動は象徴的に「出格消費」と名づけられた。

鐘氏は、「今日の消費は“理想的な生活リスト”にチェックを入れるだけに留まらず、多様なスタイルの商品やサービス体験を選択する傾向にある。これは“不拘一格(「ひとつの見識やスタイルに拘らない」の意)”を求めた新しい消費形態であり、“出格消費”の特徴でもある」と話す。「ここでいう“格”とは、“自分の見識や能力、スタイルといったある範囲”を指し、“出格”は“その範囲を超越し、分野を拡大すること”を指す」と鐘氏。

「出格消費」の出現に伴い、消費者の重点は「所有」から「発見・体験」へとシフトし、消費対象の選ぶ基準は「適合性」から「触発型」へとシフトしている。こうした変化を基に、研究者らは企業の今後のマーケティングに対し新たな提案を行った。

北京・上海・広州の20~59歳の男女を対象とした調査の結果、「消費を通じて、これまでと同じ生活や視野という枠を広げられる」と感じる人は78%に達した。この結果は二線都市でも77%と同様の水準に達した。三線都市ではやや下がって71%となったが、数値から「出格消費」が全国範囲で大多数の生活者の支持を得ていることが分かる。

近年の「爆買い」や「金持ちはわがままだ」といった流行語の登場も証明しているように、中国の消費者の消費意欲は衰えを知らない。同時に、消費環境が静かに変化していることの表れでもあろう。中国伝媒大学広告学院の黄京華教授は、「生活者“動”察2015」の研究結果から、中国の消費市場は今“G”と“E”双方向の発展を遂げていると指摘する。“G”とはグローバル消費(Global Consuming)を指す。海外の様々な商品やサービス(体験)が中国消費市場へと絶えず押し寄せ、消費対象は急速に多様化しつつある。それとともに、消費手法も多様化し、Eコマース、モバイルネットワークの発展により多種多様なサービス型体験消費市場が、中国の消費市場にデジタル化消費(Electronic consuming、略してE化)をもたらしている。


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