○構造調整は「足し算、引き算、掛け算、割り算を並行して進める」
会議では、産業構造の調整において「足し算、引き算、掛け算、割り算の同時進行」を重視することが初めて指摘され、生産能力過剰の解消が来年の経済業務の5大任務のトップに掲げられた。
これは、中国が伝統的業界を改造し、収益能力のない「ゾンビ企業」を市場から退出させると同時に、新たな産業の育成・発展を加速していくことを意味する。行政のスリム化と権限 委譲、企業の債務負担の軽減のほかに、企業の技術改造と設備更新への支援を強める。
○段階的に財政赤字率を高める
会議では、段階的に財政赤字率を高め、減税政策を実行することが明確にされた。
政府はこれまで様々な場において、積極的な財政政策に力を入れるよう求めてきた。減税と支出の増加はまさに、積極的な財政政策に有るべき措置だ。
2015年の中国の財政赤字率は2.3%と、国際的な警戒ラインの3%を下回った。光大証券のチーフエコノミスト・徐高氏は、「現在、中国の経済回復がまだ不安定であり、金融政策の伝達メカニズムがスムーズでないことから、積極的な財政政策を強化し、適度に赤字率を拡大することは、経済成長を安定させる上で重要な役割を果たす」との見方を示す。