▽マイカー旅行が年々人気上昇 「一帯一路」沿線が新たな人気旅行先に
「年越し旅行」がますます流行している。観光・交通の取引データをみると、春節前の1週間には道路や鉄道の旅客輸送や航空券など移動をめぐる消費が徐々に増加し、春節期間の取引金額は同42%増加した。道路関連の伸びが最も大きく98%に達し、航空関連と鉄道関連はそれぞれ39%の増加率だった。マイカー旅行で生じるガソリン消費の取引金額は同39%増加し、全国の大型観光地の入場券のカード取引金額は同40%増加した。年越しに自家用車でのレジャー旅行や自分で組み立てる旅行を選ぶ人がますます増えている。
移動先でのカード利用の特徴をみると、春節期間には、上海、北京、広州、深セン、南京などの一線都市が、他の地域からの訪問者が最も多い都市だったことがわかる。
移動先でのカード利用の状況をみると、今年の春節には、廈門(アモイ)、台湾、東南アジアといった従来の人気旅行先での利用が目立って増加しただけでなく、米国やカナダといった銀聯カードの受け入れ環境が整った市場での利用も大幅に増加した。「一帯一路」(1ベルト、1ロード)の建設や査証(ビザ)緩和政策などに後押しされて、「一帯一路」沿線のロシア、カザフスタン、マレーシア、ベトナム、カンボジアなどもカード保有者の新たな人気旅行先になりつつある。
海外旅行の傾向が「自由旅行、深みのある旅行」へと移り変わるのにともない、観光客のカード利用がこれまでのような商品の購入からレジャー消費など幅広い分野へと拡大し、各地の特色ある体験やサービス、観光パークや観光地の入場券といった消費の占める割合が年々上昇している。
▽販売店舗でのカード利用が引き続き主流 モバイルチャンネルなどオンライン業務は170%増加
銀聯のビッグデータをみると、個人の決済方法に変化が生じており、絶対量をみると、春節期間には銀聯ネットワークではPOS端末(販売管理端末)によるカード利用が依然として主流で、半数以上に達した。モバイルネットワークやインターネットなどのチャンネルを通じたオンライン業務の割合は平日を下回り、これは祝休日には物流業務がストップする通販業者が多いことと関係があるとみられる。だが前年同期比増加率をみると、POS端末の利用は17%増加、モバイルなどのオンライン業務は170%増加しており、ここからモバイル決済とネットバンキングの発展にともない、新しい決済方法を試してみようとする消費者の増加する様子がうかがえる。
中国銀聯市場開拓部門の劉剣社長補佐は、「2015年末までに、国内の銀聯カード利用可能店舗は38.8%増加し、POS端末は43.2%増加し、ATM(現金自動預払機)は17%増加した。海外で銀聯カードが利用できるネットワークを備えた国・地域は約150になり、世界全体で銀聯カードを利用できる店舗は3390万店、ATMは200万台に達し、40カ国・地域で発行された銀聯カードは5200万枚に迫る」と説明する。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年2月16日