2015年12月19日、韓国のソウルで、セールをうち出すドラッグストアから出てくる観光客の様子。
韓国メディアが伝えたところによると、春節(旧正月、今年は2月8日)に韓国を訪れた中国人観光客の銭さん(25歳)は、ソウル・東大門の屋台で海苔巻きを1万ウォン(約927円)で買った。「ぼられた」ことに気付いたが、言い争いはしたくなかったので、言われた金額を支払ってその場を後にした。だが帰国後に「微博」(ウェイボー)で、「路上の屋台業者は自分が中国人だと知って値段をつり上げた。もう韓国には行かない」と発信したという。「参考消息報」が伝えた。
韓国紙「朝鮮日報」のサイトが16日に伝えたところによれば、今年の春節連休期間中、韓国は中国人観光客数で日本に抜かれた。中国最大の旅行サービスサイト・携程網がまとめた資料では、今年の春節期間の中国人海外観光客約600万人の行き先ベスト3には、1位からタイ、日本、韓国が並んだ。昨年は韓国が2位だった。
報道によると、中国人観光客に対する各種の違法行為が韓国へのリピート率を下げ、中国人観光客が他の国を選ぶようになった主要因だ。だが今年の春節期間にも、違法行為は減るどころかかえって増加したという。
▽外国人観光客への違法行為が大幅増加
韓国警察庁は15日、「春節連休期間にあたる2月1日から14日までの間に、韓国警察庁が摘発した外国人に対するニセ物の販売、未登録の宿泊施設の運営、違法なタクシーサービス、違法な配車サービスといった違法行為は414件に上り、うち104件を立件した」と発表した。前年同期は149件で、今年は前年同期比177%増加した。最も多いのはニセ物販売や価格の非表示など買い物に関連した違法行為で、178件に上った。次に多いのは未登録宿泊施設の運営で84件、次が違法なタクシー・配車サービスで22件だった。