中国の国内総生産(GDP)増加率は「7%を割り込んだ」が、収入の伸びは「7%を上回った」。ここ2年ほどは、個人の収入の伸びがGDPの伸びを安定的に上回った。15年の全国の一人あたり平均可処分所得の実質増加率は7.4%に達した。より重要な点は、農村の一人あたり平均可処分所得の増加率が都市部を引き続き上回ったことだ。
大病を患って入院治療中の重慶市の李朝群さんは、「10年前に肝臓の病気をした時は、医療費は全額自腹だった。今は大病保険制度があるので、安心して治療に専念できる」と話す。中国の勤労者医療保険、都市部住民向け医療保険、新型農村合作医療を合わせた加入者は13億人を超え、健康保険のカバー率は95%に達した。15年の平均予測寿命は10年より1歳延びた。
ここ3年ほどで中国政府の財政収入の伸びは急速から中速~低速に変わったが、国民生活の分野への投資は減るどころか、かえって増えている。公費による消費を抑制し、政府関連のビルや建物の建設をストップし、一般的な政府支出を減らした結果生じた余剰資金は国民生活の保障・改善に充てられた。11~14年の全国の財政支出全体のうち、国民生活に関わる支出の増加率が40%に迫り、同期の全国財政支出の増加率を上回った。
中国には「民は国の根本、根本がしっかりすれば国も安定する」という言葉がある。習近平総書記は中国共産党第18期中央委員会第1回全体会議の後の記者会見で、「国民のよりよい暮らしへの憧れは、私たちの奮闘目標だ」と述べ、国民生活に関心を寄せ、これを重視する党と政府の姿勢を深々と浮かび上がらせた。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年2月28日