「中日関係」と聞くとすぐに政治を連想するが、全体に目を向けると実は政治はその一部に過ぎず、しかもほんの一部分でしかない。(文:吉田陽介 瞭望東方週刊掲載)
私が北京で生活したこの数年間で、首相の靖国参拝などの政治問題について議論したのは専門家か政治に関心のある人だけだ。一般の中国人は日本旅行や日本食、日本人の生活スタイルに興味を持っている。
日本語が話せない普通の中国人でも日本文化や社会について詳しく、よく驚かされた。
中国の友人と食事に出かけたときには、私に対して多くの中国人が「こんにちは」、「おはよう」、「おやすみ」、「がんばって」といった簡単な日本語の言葉をかけてくれる。
20代の中国の友人は学校や教材などで系統立てて日本語を学んだことがないが、簡単な日本語で自己紹介ができる。友人は小さい頃から日本のアニメが好きで、毎日見ているうちに自然と簡単な日本語が話せるようになったのだという。またおしゃれな中国人女性のほとんどは何度も日本へ買い物に行くため、日本の化粧品についてかなり詳しい。
このように、中国人は日本の政治以外のことに興味を持っており、中日関係発展に非常に役立っているといえる。中国人が日本人に買い物に行くことに対して、多くのメディアは批判しているが、私は中国人と日本人のお互いに対する理解の促進につながると好意的にとらえている。
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