9月に行われた日銀の会合では、引き続き利下げは行われなかったが、新しい量的・質的金融緩和(QQE)がうち出され、イールドカーブ(利回り曲線)コントロールが導入された。また日銀はCPIが安定的に2%を超えるまでマネタリーベース(資金供給量)を拡大することを承諾した。日本の最近のCPIはマイナス成長が続いており、日銀の金融政策の決定にも新たな圧力を加える可能性がある。だが一連の重要経済データの安定と改善が日本経済の基本的側面の全体的安定に対する外部の判断を支えており、今週行われる会合では政策を維持し変更しないとの決定がなされる可能性がある。
▽今週の会合では「兵を動かさない」
アナリストは、「市場の安定ぶりから考えて、物価が低迷し、日銀の物価予測が引き下げられる可能性があっても、日銀がさらなる緩和政策をうち出す可能性は低い。輸出の回復に影響されて、日本国内の一連の企業は営業収入が好転し、日本の株式市場の持続的上昇の傾向を後押ししている。ここ20日間ほどで、日経平均株価は5.93%上昇した」と指摘する。
報道によると、一部の日銀関係者が「円が急上昇して弱々しい経済回復傾向に危険が及ばない限り、短期間内に経済活性化政策を拡大するとは限らない。日銀は先月に政策の枠組を調整したばかりで、近いうちに緩和政策をうち出すことはないとみられる」との見方を示したという。
ロイター社が取材した経済専門家15人の間では、「新たな政策の枠組を採用したため、日銀は緩和政策の推進を急ぐわけにはいかなくなった。日銀の11月の金融政策決定会合では現在の金利水準のマイナス0.1%と10年もの国債の利回り目標が変わらず維持される見込みだ。日銀は金融機関が日銀に預けた預金準備率を上回る部分の預金に対するマイナス0.1%の金利を維持するとともに、10年もの国債の利回り目標を0に近い水準で据え置く見込みだ。日銀は今後も毎年約80兆円の規模で債券を購入し続けるとみられる」といった見方が出ている。ゴールドマン・サックスのアナリストも、「日銀の今週の金融政策決定会合では現在の緩和レベルが維持されるだろう」と予想する。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年11月3日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn