2016年12月21日  
 

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活路を求めて中国にやって来る日本のエリート定年退職組 (2)

人民網日本語版 2016年12月21日13:29

ただ、「同じ仕事」とは言っても、違いもたくさんある。「日本は、建築の面の規定が非常に明確で、厳しい。一方、中国では、融通を利かせなければならないことが多く、この点が一番大変」と森田さん。その他にも、中国の若者を育成するという責任を負い、「何をするべきで、何をしてはいけないのか、さらには、どのようにするのかなど、僕の数十年の経験を中国の若者に教えている」という。クライアントの多くが日本の企業であるため、森田さんは、それらの若者に簡単な日本語や日本のビジネスマナーなども教えている。また、毎週末には、「暇になるのが嫌」と、日本に留学を希望している子供に数学を教えている。

取材を通して、定年退職後に中国に来て仕事をするためには、▽ネット上の募集に直接応募する▽中国の友人にサポートしてもらう---の2通りの方法があることが分かった。斎藤実敏さん(71)は後者にあたる。

斎藤さんは、大連遠東数碼有限公司で顧問として働いている。「顧問」の仕事は忙しく、日本市場進出を拡大させるための計画を策定し、日本人のクライアントを接待するほか、中国人の従業員に日本語や日本のビジネスマナーを教えなければならない。

斎藤さんは大学卒業後、日立製作所に入社し、ソフト開発に従事。第一線で仕事をし、管理者としての経験も積んだ。06年に定年を迎えた斎藤さんは、すぐに中国の会社から声がかかった。「ある中国のソフト会社の社長が日本にわざわざ説得しに来てくれた。その時、その社長から『日本市場を拡大するのが夢。斎藤さんにそれを手伝ってほしい。明日からでも働いてほしい』と言われた」。そして、説得に応じて、翌年にその会社に入社し、3年後にさらなる活躍の場所を求めて今の会社にやって来たという斎藤さんは、「中国に来る前は、妻に『1、2年やったら帰って来るから』と話したが、結局もうすぐ10年になる」と笑いながら話した。


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