端午節(旧暦5月5日。今年は6月18日)がまもなく到来する。中国の端午節の食べ物というと誰もが思い浮かべるのはちまき。しかし、広大な中国ではちまきだけではなく、地方ごとに実に様々な食べ物がある。ここではその一部を紹介していこう。
打糕(もち菓子)
吉林省延辺の朝鮮族の人々も端午節を盛大に祝う。この日、最も代表的な食べ物といえば、すっきりとした味わいの「打糕(もち菓子)」。ヨモギの葉と蒸しあげたもち米を木の臼に入れて杵でつき、作り上げる。朝鮮族の特色あふれる食べ物で、この祝日の雰囲気をさらに盛り上げる。
艾饃饃(ヨモギ菓子)
端午節にはヨモギに米粉や発酵させた小麦粉を合わせて作る艾饃饃(ヨモギ菓子)を食べる地域が少なくない。ヨモギには何種類もの揮発油が含まれているだけでなく、すっきりとした香りで、殺虫殺菌効果もあり、様々な細菌や皮膚真菌に対して抑制作用がある。そのため古くから端午節の病気や疫病除けとして、ヨモギは食べたり、使ったりと欠かせない植物だった。
茶蛋(茶たまご)
江西省の南昌地区では、端午節に「茶蛋(茶たまご)」と「鹽水蛋(塩漬けたまご)」を煮て、食べる習慣がある。たまごには鶏卵の他、カモやガチョウのたまごも使われる。たまごの殻を赤に塗って、色とりどりの網状の袋に入れて子供たちの首から下げ、子供たちの健やかな成長を願い、無事と平安を祝福するという風習があるという。
煎堆(揚げ団子菓子)
福建省晋江地区の各家庭では、端午節に「煎堆(揚げ団子菓子)」を食べる。小麦粉または米粉、ジャガイモの粉にそのほかの材料を加えて糊状にした生地を油で揚げて大きく膨らませる揚げ団子菓子。その由来は、昔この一帯では端午節前後は雨季のため、空は雲に覆われ、雨が降りやまなかったという。人々の間では天の神様が空に穴を開けたために雨が降り続けるので、天を補う必要があるとし、端午節に煎堆を食べたところ、雨が降りやんだことから、この風習が始まったという。(編集TG)
「人民網日本語版」2018年6月15日
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