中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞紀念館の公式微博で発表されたお知らせページのキャプチャー画面。 |
中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞紀念館は11日午後、公式微博(ウェイボー)上で、南京大虐殺生存者である沈淑静さんが同日、息を引き取ったことを明らかにした。享年94歳だった。中国新聞網が伝えた。
中国侵略日本軍は1937年12月、凄惨極まりない南京大虐殺事件を起こした。この歴史は生き残った人々に一生消すことのできない痛々しい記憶を残し、彼らはこの歴史の「生き証人」となった。
沈淑静さんが生前行った口述によると、1937年8月と9月に、日本軍は南京で大爆撃を開始し、それに続いて、焼き討ちや殺傷、強奪行為を始めたという。爆撃が始まると、当時13歳だった沈さんと母親、20歳の姉、9歳の弟は、テーブルの下で身をひそめるように避難したという。一家は昼間は外出できないため、夜になるとこっそり食べ物を調達しに出かけた。12月になると、日本軍による襲撃がますます激しくなったため、沈さん一家は、金陵女子大学の国際安全エリアに避難した。
沈さんらは日本軍が安全エリアに立ち入り、人々を逮捕するのを幾度となく目撃したという。避難した際、その路上のあちこちには亡くなった人々の遺体が放置されており、その多くが腐乱していた。沈さんは頭を丸刈りにし、顔にはわざと灰を塗りたくり、男の子に扮装し、常に男の子らと一緒にいた。また20歳の姉も年老いた女性の身なりをすることで、何とか生きのびることができたという。
沈さんの死に、多くの人が心を痛めている。ネットユーザーは、次々に哀悼のメッセージを寄せると共に、「生き証人がだんだん少なくなっているが、我々は歴史を忘れてはならない」、「平和を大切に」などのコメントを寄せた。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年10月12日
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