鎌田総長は、「様々な国との文化交流を促進し、世界中の村上ファン、村上文学研究者が必ず訪れるべき研究拠点を設けたいと考えている」と語った。慶応義塾大学の巽孝之・米国文学教授は、「今や欧米でもアジアでも、村上春樹作品を巡る国際会議が複数開かれている。世界各国に博士論文で村上論を書く研究者が少なくない中、 研究に資する拠点が設立されることは意義深い」との見方を示している。
村上氏自身も、「(国際的研究センターが)、日本人でも外国人でも、僕の作品を研究したいという人々の役に立つとすれば、それに勝る喜びはない。僕の作品に限らず、お互いの国の文化交流の一つのきっかけになる場所になればと思っている」と語っている。さらに、「ほかの作家の人と儀礼的にやり取りをした書簡とかも、相手に迷惑がかからなければ寄贈したい。そして、研究者向けのスカラシップ(奨学金制度)も立ち上げることができたら言うことはない」と今後の構想について話した。
早朝に音楽を聴きながら執筆
作家であるほか、村上氏は音楽も大好きで、早稲田大学在学中にはジャズ喫茶も経営していた。そんな村上氏は、「影響があるのかは知らないけど、僕は朝4時か4時半くらいに起きて仕事するが、前の晩からレコードを出しておく。それを聞きながら仕事をしている。それは楽しみだ」と話し、2万点近くに上るレコードのコレクションの寄贈について、「僕の集めたレコードとかをストックした書斎みたいな機能を持つスペースも設けることができればと思っている。そこで例えばレコードコンサートを開くとか、そういうことができればいいと思う」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年11月9日
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