田中宏・一橋大学名誉教授は人民日報の取材に「村山談話は非常に重要かつ計り知れない意義を持つ。とりわけ安倍首相が靖国神社を参拝し、日本政府が右傾化し続ける中、村山氏が韓国を訪問して慰安婦被害者と面会し、村山談話発表の背景を国会での講演で紹介したことは、なおさらに重要な意義を持つ。村山氏の今回の訪問の重要な目的は、現在の日本政府の誤った方向を是正し、より多くの日本の民衆に日本政治の現状について考えてもらうことにある。今回の訪問が、自らの誤った行動について考え、改めるよう安倍首相を促す契機となることを期待する」と指摘した。
『週間金曜日』のベテラン編集者、成澤宗男氏は人民日報の取材に「一部右翼メディアの煽動の結果、日本の民衆の中韓両国に対する嫌悪感は戦後最悪になっている。現在の環境で、韓国を訪問した村山氏の勇気は敬服に値する。村山氏の今回の訪韓は、アジア各国に『日本には歴史を反省しない安倍晋三と右翼勢力だけでなく、近隣国を深く理解し、尊敬し、いつまでの友好関係を保つことを心から望む普通の民衆も多くいる』というメッセージを伝えた。今回の訪問が平和を愛し、良識ある日本国民とアジア各国の人々が連携して安倍晋三ら右翼勢力に対抗し、平和憲法改正の企てを放棄するよう促す契機となることを希望する」と表明した。
韓国峨山政策研究院が1月に調査会社に委託した、韓国の成人男女1000人を対象にした調査では、韓国民の安倍氏に対する好感度は、わずか0.99点(10点満点)へと急落した。昨年7月の調査時は1.65点、11月は1.43点だった。昨年末に安倍氏が頑迷にも靖国神社を参拝したことで、好感度は1点以下に下落した。
韓国東西大学日本研究所所長、日本問題専門家の鄭求宗氏は人民日報の取材に「村山氏は1995年に村山談話を発表し、日本が第2次大戦時に犯した罪について反省とおわびの意を表明した。この行動によって日本はアジア近隣国の信頼を得た。だが日本の現政府の様々な行動に周辺国は懸念を抱かざるを得ない。安倍氏は村山談話の精神を継承すると表明したが、言行不一致だ。彼は実際の行動によって近隣国の信頼を得るべきだ」と表明した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年2月13日