中国石油化工有限公司(シノペック)は12日夜に公告を発表、昨年11月22日に青島で発生した油送管爆発事故の原因および処分状況・賠償方針に関する説明を行った。シノペックは同公告において、今回の事故による直接的な経済損害は7億5172万元(約777億5千万円)に達し、同社が相応の賠償責任を負担する方針であることを明らかにした。中国新聞網が伝えた。
調査の結果、▽油送管と排水溝が交差する部分で、油送管の腐食が進み破裂、石油が漏れ出して排水溝に流れ込むと同時に路面に溢れ出た ▽原油が漏れ出した後、現場作業員が排水溝蓋の上で油圧クラッシャーを用いて穴をあける作業を行ったため火花が発生、それが排水溝内の石油ガスに引火し、爆発した ――― ことが、爆発の直接的原因として結論づけられた。
また、管理面での原因として、シノペックおよび同社下請企業は、安全生産主体としての責任所在があいまいで、潜在リスクに対する調査・管理が徹底されておらず、現場における応急処置も不適当だったことが挙げられた。山東省、青島市、青島経済技術開発区、関連部門が実施している安全生産に対する全面調査は、表面的かつ極めて大雑把で、石油管メンテナンス、計画、市政、安全監督など各担当部門は職責を全うしているとは言えず、努力不足で、事故発生リスクに対する正しい検討・判断が行われていなかった。
中国国務院はすでに、「山東省青島市11月22日シノペック油送管爆発事故」事故調査処理報告書に対して、意見付回答を出した。これによると、国務院は国務院事故調査チームの調査処理結果に同意を示し、特別重大責任事故であると認定、関連企業と責任者に対する処罰提案に同意した。処罰提案とは、シノペックおよび現地政府責任者48人それぞれに対する懲戒処分を実施し、容疑がかかった責任者15人を司法機関に移送し、法に基づき法的責任を追及するというもの。
国務院事故調査チームの統計によると、今回の事故による経済損失は約7億5千万元。シノペックの公告によると、この賠償資金は、同社安全生産保険基金の前年度繰越分および同社が保険会社に掛けていた巨大災害保険金で賄われる。
今回の事故で62人が死亡、136人が負傷した。シノペックは、事故が起きた11月22日を「シノペック安全生産警鐘の日」と決め、犠牲者を悼み、安全に関する警告について次世代の人々に呼びかけることとした。公告によると、同社の生産経営・財務状況は今のところ、安定した状態を保っている。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年1月13日