中国地震台網は、新疆維吾爾(ウイグル)自治区和田(ホータン)地区で12日午後5時9分、マグニチュード(M)7.3の地震が発生したと伝えた。ホータン、于田(ケリヤ)、墨玉(モーユー)など自治区南部の県・市では、極めて強い揺れを記録した。今のところ死者は出ていない。これまでに400数回の余震が観測され、最も大きな余震はM5.7を記録した。新京報が報じた。
地震発生時、ホータン駅では強い揺れが観測された。ウルムチ鉄道局は直ちに緊急対策マニュアルを発動、喀和(カシュガル-ホータン)鉄道のホータン駅とモーユー駅区間の列車の運転を緊急停止、ウルムチ発ホータン行き列車5827本がモーユー駅で臨時停止した。同日午後6時52分、喀和鉄道は平常運転に戻った。
○新疆軍区、被災地救援活動にヘリコプター2機を派遣
地震発生後、自治区政府は民政被災者救援3級緊急対策マニュアルを発動し、自治区・ホータン地区、ケリヤ県の災害救助隊が被災地に駆けつけた。新疆軍区陸軍航空旅団が派遣したヘリコプター2機が12日午後9時43分にホータン空港に到着、武装警察新疆本隊が被災者救援緊急対策マニュアルをスタートさせた。
国家減災委員会と民政部(省)は、新疆ケリヤ県M7.3地震国家IV級被災者救援緊急対策マニュアルを発動させた。12日夜、ケリヤ委員会・政府は、被災者用テント80枚、小麦粉10トン、油100缶、上着・布団100枚を緊急調達し、被災地に輸送した。自宅が損壊した住民は、避難テントや学校に避難した。
○活断層の活発な活動で地震が頻発
中国地震局は12日夜に記者会見を開き、次の通りコメントした。
12日の大地震以前にも、ケリヤ県では繰り返し地震が発生しており、そのうち最大規模はM5.4の地震だった。12日に発生したM7.3地震の震源断層は阿爾金(アルティン)山脈断層帯だ。震央から100キロメートル以内の地域では、1900年から現在までにM5以上の地震が計13回発生している。専門家によると、このアルティン山脈断層帯がかなり活発に活動していることが、付近一帯で地震が頻発している主な原因となっている。