EU　中国産無線通信設備の反ダンピング調査を放棄

　欧州連合（EU）の欧州委員会は27日、中国産のモバイル通信ネットワーク設備・関連設備に対する反ダンピング調査を行わないことを明らかにした。新華社が伝えた。

　EUは2013年5月、同設備に対して反ダンピング調査および反補助金調査を発動することを原則として決定した。

　EUが同日発表した声明によると、同設備に対する反ダンピング調査は行わないが、反補助金調査については引き続き発動する方針で、実際に調査を発動する前に中国の関連機関と交渉して、友好的に解決できる方法を探りたいという。

　欧州委員会のカレル・デ・ヒュフト委員(貿易担当)は同日、「最近、中国と欧州の間でいくつかの貿易摩擦が解決されたことをうれしく思う。反ダンピング調査を行わないとの決定は、EUの貿易をめぐる防御的手段が電気通信設備の紛争解決に向けた重要な一歩であることを体現するものだ」と述べた。

　EUによると、今回のような解決策（ソリューション）はEUの貿易をめぐる防御的手段のメカニズムにおける「2ステップ」のルールに基づいている。調査を行うと発表する時と実際に調査を発動する時との間に一定の間隔を置き、判断を留保する余地を残しておくのだという。（編集KS）

　「人民網日本語版」2014年3月28日