税関総署はこのほどうち出した「北京・天津・河北税関の地域レベル通関一体化改革プラン」の中で、北京市、天津市、河北省の通関業務一体化実現に向けて、まず今年7月1日から北京税関と天津税関で一体化改革を実施し、10月頃には石家荘税関にも拡大して、この地域で改革を全面的に推進する方針を明らかにした。
通関が一体化すると、この地域にある企業は各社の需要に基づいて、申請を行う税関を自主的に選択できるようになる。検査が必要な貨物は実際に出入境する税関で検査・通過手続きを行わなければならないが、それ以外は税関エリアの枠を越えた通関が実現する。たとえば天津市にある企業が北京首都空港で貨物の通関手続きをする場合、一体化通関モデルの下では、企業は天津税関で貨物の輸入申請を行うことができ、北京まで行って首都空港の税関で手続きをする必要はない。天津税関がこの貨物の通関手続きを行い、首都空港の税関は天津税関の通関指令に基づいて貨物を通過させることになる。おおまかな予測によると、一体化通関モデルの下では、天津の企業が首都空港で貨物を輸出入する場合の通関にかかる時間が約8時間以上短縮され、交通費も約30%削減されるという。
北京・天津・河北のある環渤海地域は、長江デルタ地域、珠江デルタ地域に次ぐ、中国の経済成長の第3の極だ。この地域の貿易額は6125億ドル(約62兆3402億円)に達し、全国の貿易額のうち14.7%を占める。実行ベース外資導入額は320億2千万ドル(約3兆2589億円)に上り、平均増加率は全国平均を4.32%上回る。
税関総署は今後、複製可能・普及可能を原則として、北京・天津・河北税関の地域レベル通関一体化改革に続き、長江デルタ地域や珠江デルタ地域などの経済的な結びつきが強い地域でも同様の通関一体化改革のテスト事業を相次いで展開する予定という。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年5月15日