ロイター、台湾・中央通信が24日付で伝えたところによると、第二次大戦中のナチス・ホロコーストの世界最年長の生存者で女性ピアニストのアリス・ヘルツゾマーさんが23日、病気のためロンドン市内で死去した。享年110歳。
ヘルツゾマーさんは1903年、チェコの首都・プラハで生まれた。小学生の頃からピアノを学び、わずか16歳でプラハ・ドイツ音楽院最年少のメンバーとなり、1930年代に欧州で一世を風靡した。
第二次大戦中の1943年、ヘルツゾマーさんは末っ子の息子と共に、チェコ・スロバキアのテレジアンシュタット収容所に収容され、自身の73歳の年老いた母親が、ポーランドのアウシュビッツ収容所に送られ、帰らなかったのを見た。ピアノの達者なヘルツゾマーさんは、コンサートを許された強制収容所で、ピアノ演奏に託して2年間の収容所生活に耐えた。音楽的才能が卓越していたため、ヘルツゾマーさんはナチス・ドイツがユダヤ人に対して大量虐殺を行った際、幸運にも生き延びた。テレジアンシュタット収容所には第二次大戦中、ユダヤ人約14万人が収容され、うち3万3千人が亡くなった。(編集HT)
「人民網日本語版」2014年2月25日