「時間はどこへ行ったの?あなたのことをまだよく見ていないのに、老眼になってしまった。日常生活に埋もれて半生が過ぎ、あっという間に顔じゅう皺だらけ」ーー。午年春晩(日本の紅白歌合戦にあたる、中国旧正月大晦日の特別番組)で歌われたこの歌曲「時間はどこへ行ったの?(原題:時間都去哪儿了)」は、視聴者を感動の渦に巻き込んだだけではなかった。この歌は、罪を犯して3年以上も逃亡生活を続けていた周某灼容疑者の心にも深く突き刺さった。心を揺さぶられ涙した彼は、九江派出所に出頭、自首した。荆楚網が報じた。
2010年7月22日、18歳になったばかりの周容疑者は、仲間3人にそそのかされ、彼らとともに女性2名を襲い、携帯電話と100元足らずの現金を強奪した。事件発生後、仲間3人は次々と警察に逮捕されたが、周容疑者は逃げ続け、広西・湖南などの地を転々とした。
今年1月30日夜、逃亡先にいた周容疑者は、そこに居合わせた人達と一緒に、午年春晩をテレビで見ていた。番組が「時間はどこへ行ったの?」の歌曲まで進んだ時、舞台の後ろの大画面には、「30年間撮り続けた親子のツーショット写真」が1枚ずつ次々と映し出された。それを見た周容疑者は、それらの写真と自分の両親が重なり合った。一人っ子で両親に大事に育てられた彼の眼から、涙がほろほろと溢れ出た。そして彼は、自首して逃亡生活にピリオドを打つ決心をした。
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