北京市は、2030年までに環境の質を基準に到達させることを目標とした「北京環境全体計画」を策定する計画であることが、同市の環境保護局が27日に開催した英国駐中国大使館繁栄基金プロジェクト始動会・都市の持続可能な発展計画セミナーで明らかになった。環境収容力(しきい値)や生態環境のレッドラインも定め、計画の骨組みやテキスト、図表などは来年に完成する計画。北京は2022年の冬季五輪開催地として立候補しており、開催までに大気の質を基準に到達させることを、汚染対策の研究課題にしている。北京晨報が報じた。
13年9月、同市は、13-17年の大気汚染対策計画を発表し、都市環境全体計画の策定が、84項目にわたる重要な対策の1つとなっていた。同計画は、30年までに環境の質を基準に到達させることを目標とし、経済社会発展と環境保護のバランスという問題解決を目指している。同計画の全体的な目標には、▽住みやすい都市を建設し、環境の質を改善する▽資源環境の制限という角度から、生態文明建設という要求に基づき、住みやすい都市の発展規模や構造、配置などを確定させる▽環境収容力を明確にし、生態環境のレッドラインを定める▽計画期間中の都市部と農村部の生態環境保護の戦略方向や実施方法、重要な対策を確定する---などが含まれる。
2年越しの同計画では、今年、環境全体計画の特定の分野における研究を完了させ、「北京市環境全体計画の骨組み」の最初の原稿を作成することを目標にし、来年は、北京都市環境計画の骨組みやテキスト、図表などの作成を完成させることを目標としている。計画は、2013年の現状を基準に、2020年、2030年、2050年と、段階的に目標を定めている。また、▽全体研究▽環境収容力・レッドライン▽汚染対策・リスク対策---の3つの分野で、15の研究課題が設置されている。
同計画の汚染対策研究課題の1つとして「2022年冬季五輪期間の局部地域の大気の質を基準に到達させる」が挙げられており、北京での冬季五輪開催を実現させることを強く念頭に置いている。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年5月29日