2014年7月3日  
 

中国の夢健康知恵袋 企画集 日本からニイハオ!

Apple新浪騰訊人民LINE微信RSS
人民網日本語版>>カルチャー

「トランスフォーマー4」、中国で記録的大ヒットも低評価 (2)

人民網日本語版 2014年07月03日15:48

中国の俳優・女優が多数出演も・・・

2012年に、中国政府が米国映画の輸入本数を50%以上増加することを認めたほか、米映画会社が受け取る興行収入も分配率が引き上げられたことにより、多くのハリウッド映画が中国市場に照準を絞るようになった。例えば、「アイアンマン3」(13年)は、中国の観客向けの場面を追加した「中国バージョン」を公開した。一方、「トランスフォーマー4」では中国の俳優・女優が多数起用された。しかし、その起用法に、中国の映画ファンは決して満足していない。

同作品で、登場シーンが最も多い中国の女優は李氷氷。「バイオハザードV リトリビューション」(12年)では、完全に脇役だった李氷氷は今回、戦闘シーンに何度も登場する。しかし、メインキャストとは程遠く、ネットユーザーからは、「登場シーンは増えたけど、存在感が全然ない」との声が上がっている。

李氷氷のほか、歌手の韓庚(ハンギョン)や俳優の巫剛(ウー・ガン)、呂良偉(レイ・ロイ)、王敏德(マイケル・ウォン)、女優の紀培慧(ジー・ペイホェイ)、プロボクサーの鄒市明(ゾウ・シミン)らも出演している。うち、韓庚が登場するのはわずか4-5秒。通過したトランスフォーマーに驚いて一言罵倒するだけで出演が終わる。もう少し目立つのは鄒市明で、追われて逃げる男を助けて、敵を追い払う。それでも、完全に脇役だ。

「中国人向け」に作られた映画である限り、同作品の狙いも中国人の財布だ。特に中国製品のプロダクト・プレイスメントの多さには驚かされる。例えば、中国南部を流れる珠江のほとりには白酒(蒸留酒)のメーカー「剣南春」の看板が大きく掲げられ、香港で撮影された重要な戦闘シーンでも、屋上に座っている男性が冷蔵庫の中からわざとらしく乳製品メーカー「伊利」の牛乳を出して飲む。そのシーンにはため息をこぼす人も多い。

単純なストーリーにも関わらず、長さが166分になっているのは、飲食ブランド「周黒鴨」や「伊利」など、多くの中国製品のプロダクト・プレイスメントが採用されているからだ。

ある映画ファンの観察によると、同映画には「怡宝(飲料水)」、「剣南春」、「伊利」、「広汽伝祺(広州汽車の独自ブランド)」、「レッドブル」、「アムウェイ」、「オレオ」、「サムスン」、「シボレー」、「中国建設銀行」などのプロダクト・プレイスメントが盛り込まれている。うち、失笑を買っているのは、中国語で表示される「中国建設銀行」のATMで、なんと米国テキサス州の砂漠に置かれている。また、「周黒鴨」のプロダクト・プレイスメントは、男性が「伊利」の牛乳を出す時に、冷蔵庫の中に同メーカーの商品が置かれている。このわずか3秒のプロダクト・プレイスメントのために、同社は数百万元を払ったといわれている。

同作品には、中国の要素が数多く盛り込まれているが、その方法がややこじつけで滑稽なため、多くの観客から笑い声がこぼれている。ネットユーザーから「この映画の続編はもういらない」との声が聞こえてくるのもうなずける。(編集KN)

「人民網日本語版」2014年7月3日


【1】【2】

コメント

最新コメント